お店を出てから、坂道を歩いた。

寄り添って歩く姿はどう見てもカップルだけど。

それは今日限定。



「あっ!」

私はとあるアクセサリー屋さんの前で立ち止まった。

好きなデザインのブレスレットがショーウインドーに飾られてあった。

「へぇ、可愛いね」

尚志も頷きながらショーウインドーを覗き込む。

「こんなの、好きなんだ」

その言葉に私は頷くと尚志は私の手をギュッと握って

「入ろう」