「戸締りの先生が来ても、知りませんよ」


「来ても閉じ込められたりしないだろ。
ていうか、委員長さ、
敬語やめねぇ?クラスメイトなんだし」



ね?と首を傾げて上目遣いでわたしを見る楸くん。


……うぅ…そんな目で見られると困る。


楸くんは大人っぽいから、と敬語になってしまうのであって…


やめねぇ?と言われても、出ちゃうものでして…。



「あの…ひ、楸くんが」


「え」


「大人っぽい、から…」



俯いてそう言うと


楸くんの手に、クイッと顔を上にあげられた。



「え…っ、あの」


「『楸くん』って、呼んでくれた」