「いてててて......」
頭をさすりながら、私は起き上がる。見渡すと、たくさんの机が並んでいる。見覚えのある配置、ここは私、桃沢優里(モモサワ ユリ)が通う学校のようだ。椅子から立ち上がり、教室を出る。廊下の窓から外を見ると、月が出ている。月明かりのお陰で、廊下は明るく照らされているらしい。ふと、スカートのポケットに違和感を感じ、手を突っ込むと紙が入っていた。
「体育館へ来い」紙に書いてある事を読み上げる。
何故、夜にここにいるのか。私以外にも、誰かいるのか。そんな疑問を持ちながら体育館に向かった。