「あっ、陽菜ちゃん、ちょっと待って 」


診察室のドアに触れようとしたとき、後ろから、呼び止める声がして振り返る。


私の方にかけよってきて

白衣のポケットから、何かを取り出そうとする翔馬先生


「はい、これ 」


そう言って、私に差し出してくれたのはのはちいさな紙。

キレイに四角におられていた。

私ははそれを受け取って、紙を開いた。


そこにも書かれていたのは、
誰かの電話番号とLINE iD


翔馬先生のものの可能性が高いけれど…。


「これ、誰の?」


「俺の電話番号とLINE
ていうか俺のじゃなかったら、勝手に渡すのヤバイだろ。俺、捕まっちゃうから 」


「あはは、たしかにそうだね 」



言い方が面白くて、笑ってしまうと、
翔馬先生も笑ってくれた。