地面に寝っ転がり、目をギュッと瞑る。

冷たさが足の先から頭にまで伝わる。

誰もくる気配はないし、このまま死んじゃうんだよね。


この世に未練なんて何もないといえば嘘。


翔馬先生に二度と会えなくなるのは辛い。


でも、たったその1つだけ…14年生きてきたのに…



死ぬ悲しみは翔馬先生の温かさを知ってしまったからだけど、

私は迷惑な存在。

そんなの幼稚園になる前からなんとなく気づいていた

生まれてなんてこなければ良かった。


病気の体で... 心も弱くて.. 何も取り柄もない。


私がいなくっなたら、みんな喜ぶよね ?


お母さんも、学校の人も。病院の看護師さんも。



泣けてくるけど全部事実だもん。



「眠い………… 」


瞼の隙間から涙が溢れだすものの、だんだんとウトウト

してきた。


そんな中でも翔馬先生がしてくれてことが
頭の中をかけめぐる。


これで最後。

昔、翔馬先生が本読んでくれたことも、
親切にしてくれたそんな記憶も全部消えちゃうんだから…


さよなら、翔馬先生

優しくしてくれてありがとう…