「どう? 口に合いそう? 」


「うん、すごく美味しい。
真緒さんって料理上手なんですね 」


「そんなことないよ。
私こうやって一品で済ませられる丼ものしか作れないし
翔馬なんてもっと短時間でいろんな料理できるんだよ 」



翔馬先生…

カッコよくて優しくて


その上料理までできるんだ…もう完璧じゃん


翔馬先生のことを思うだけでなんとなく恥ずかしくなって顔を見られないように、うつ向かせた。



「陽菜ちゃんって翔馬のこと好きでしょ? 」


「えっ…なんで? 」



「だって、翔馬の名前出すときだけ様子違うもん
ま、翔馬誰とも付き合ってないし、 付き合ったこともないから頑張って 」


真緒さんの言葉がうれしかったけれど私が黙ってしまったせいで、沈黙になってしまった。

誰かと話すことがないから、こういうときの返し方がわからないし、1つ気になることがある。


真緒さんは翔馬先生のことどう思っているのかって…


私のこと応援してくれて、翔馬先生のこと好きって態度出しても嫌な顔しないけど、


真緒さんが翔馬先生のこと好きってことはないのかな?



2人ともすごく仲良さそうだから…


少し妬いちゃう。


“主治医”でいいなんて思っているのに、

やっぱりひとり占めしたい。


私って矛盾しているな…


そんなことを思っていると、真緒さんに顔を覗きこまれる。