「明日香。3人で 食事して帰ろうか。」

お義母様の 病室を出ると 悠樹は言う。


「はい。よかったね 結愛ちゃん。」

「結愛 また高い所の レストランがいいなぁ。」

「すっかり贅沢癖が 付いたな 結愛。」

「でも 結愛ちゃん お祖母様の 病室でも とてもお利口だったから。いいんじゃない?」

「ほらほら。明日香は また結愛のせいにして。ずるいなぁ。」

「フフッ。私も お利口だったの。」

「んっ?何か 俺 今 変な気分になったよ?」

「ちょっと…いやだ。」

「明日香のご褒美は 夜だな。」

「止めて…結愛が 聞いているわ。」


私の 運転する車の中 悠樹は 楽しそうに笑う。


「パパ。結愛に お土産ある?」

「苺のお菓子 買ってきたよ。明日 おやつで食べてね。」

「わーい。パパ ありがとう。」

「あと 明太子も たくさん買ってきたからね。」

「結愛ちゃん 明太子パスタ 大好きだから。よかったわね。」


私は 昨日よりも 素直な気持ちで

悠樹を 見つめている…


多分 悠樹は そんな私の

表情が変わったことに 気付いている…