忙しい中でも 悠樹は 結愛の受験には 協力的で。

幼児教室の 受験説明会や 模擬面接には

必ず 一緒に 行ってくれた。


「明日香。友梨さんと ずっと付き合っているの?」

私と親しく話す 友梨さんに 悠樹は驚いていた。

「うん。たまたま 同じ幼稚園を 目指していたから。お互いに 助け合っているの。」

「明日香と友梨さんって 産院で 知り合ったんでしょう?」

「そうよ。海斗君は 結愛より 1日早く 生まれたの。」

「それから ずっと 連絡取っていたの?」

「たまによ。友梨さん 忙しいから。最近は ひんぱんに会うけど。」

「明日香って すごいなぁ。俺が 思った通りだよ。」

「んっ?何が?」

「ううん。何でもない。でも 明日香で良かった。結愛のママが。」


悠樹は 意味深な笑顔を 私に向けた。

悠樹が 何を言いたいのか 

よくわからなかったけど。


悠樹の表情から 嫌な空気は なかったから。

私も 曖昧に 微笑んで 

それ以上は 聞かなかった。