付き合い始めて 1ヵ月が過ぎて。

街は クリスマスムードで 賑わっていた。


「明日香。クリスマスは 俺の部屋に 泊まる?」

「えっ?うん… いいの?」

「もちろん。どこかで ディナーして 朝まで 一緒にいよう。」


その年の クリスマスイヴは 金曜日だったから。

「悠樹さん。仕事は 大丈夫?」

「クリスマスに 仕事するほど 野暮な会社じゃないよ。」


悠樹は 心地良い声で 笑ったけど。

正直 私は 不安でいっぱいだった。


悠樹の部屋に 泊まるって。


私 大丈夫かな…


悠樹との恋が 初めての私は 

まだ 何も経験してなかった。


でも もう私は 悠樹のことが 大好きで。

好きという気持ちを 止めることが できなかった。


もし 悠樹の胸で 眠ったら…


私は もっと 悠樹を好きになってしまう。

もう 悠樹と離れられなくなってしまう。


そう思っても 私は 悠樹を もっと知りたかった。