東高校に春がやってきた。
私は、(冨永詩織)東高の2年1組で、成績は学年上位、得意な科目は数学で、苦手な教科は特にない。バドミントン部に所属していて、高校生になってからは全日本ユースに呼ばれるようになった。
 だけど私は恋愛経験がほとんどなく、、、正直、告白とかも何度か受けたことあるけど、私自身のことあまり知らないのに、そんな人とかと付き合うとかありえないし、今は高校生活を十分満喫してるからそれで満足。
 そんな中、5月中旬。突然転入生がやってきた。
「ねー詩織、今日転校生来るみたいよー」
私のクラスメイトである(真島優香)が言ってきた。
「へー、どんな子くるん?優香見た?」
「見てないけど、噂だったら男の子みたいよー、イケメンだったらいいなー」
 そんなたわいの無い会話をしていると、チャイムがなり、先生が入ってきた。
「席につけー、みんなおはよー」
「「おはよーございます」」
「先生!今日転校生くるんでしょ?」
「おー、情報早いなー。なら早速呼びますか。おーい、柴田入れ」
 転校生が、入ってきた。
その時、私は彼の雰囲気が今までの男子とは違うとなぜか、思ってしまった。
「おー、イケメン」「カッコよくね?」「友達なれるかな?」「なに部入るんだろう」
クラスの男女から歓声が起こった。
「初めまして、福岡からやってきました、(柴田海斗)です。よろしくお願いします。」
 クラスメイトからは「よろしく」や「頑張って」と言った声が聞こえた。
「なら柴田は、んー、そうだな冨永の横でいいな」
 と、私の横の席に指を差されて言われて柴田君が「わかりました」と言って私の横の席になった。
 柴田君が横にきて席に着くと私の方を見て、「よろしくね」と笑顔で挨拶してきて、私は「うん、よろしく」と少しぎこちない笑顔で答えた。そして、ホームルームが終わり、授業が始まった。
 昼休みになると、柴田君はクラスメイトから質問攻めにあっていて、「なんで、転校してきたの?」「部活はやってんの?」「彼女とかいた?」と言った転校生がやってきたら絶対質問されるような内容の質問ばかりされていた。すると柴田君は、転校の理由は「親の都合で転校してきた」と言っていたが、部活や彼女と言った質問は「部活は今はいいかな?彼女とかいないよ。」とかしっかりと答えていた印象があったが、私には少し悲しい顔をしているようも見えた。私は彼に少し興味が出た。