(あー......さっきので気づかれちゃったかな。まだ好きだったこと......)
<さっきの>
本当につい......さっき。
お弁当を食べ終えて
お昼休み、美沙と志保と一緒に
外でドッチボールをしようかと話していた時だった。
「ちな。ちょっと......良い?」
突然、和泉に声をかけられたあたしは
少しムッとしながら
美沙と志保に謝って
スタスタ歩く和泉について行った。
「バカ和泉っ!ドコまで行く気!?」
「まぁ......ここら辺ならもう平気か。」
「?」
「ちな......お前さ、まだ結希の事......好きだったりする?」
「は!?」
いきなり図星を突かれて
声のトーンが上がったのが
自分でも分かった。