兎の沈黙 うさぎのちんもく


「おいしい…」


近いし

山野、薄着じゃね?

今気付いた


なに?その服

肩出てるし

脚出てるし

キャンプだろ…そんな格好してんなよ


あ、読まれたら、まずい…


「名波ごちそうさま
おいしかった!」


目が合った

ドキッ…


読まれた?


「ん?
なんか、名波、いい匂いする」


「え?」


山野がオレに近寄ってクンクンした

更に近いし


ドキ…ドキ…


「なに?暑いから近寄んな!」


「フフ…いい匂い…」


ドキ…ドキ…


「部活終わってシャワーしてきたから…」


「ごめんね、私汗かいたから
汗臭いや…」


山野がそう言って手でパタパタ仰いだ


女子の甘い匂いがした

ドキ…