本日も快晴で雲ひとつ見当たらなかった。
セミの音がうるさくて、梅雨明けしたはずなのに、ジメジメ蒸し蒸しとした嫌な暑さ。

この頃になると、入学した頃の浮かれた気持ち達は一体どこへ逃げていったのか、正直、学校に通うことすらだるくなってきていた。

いや、そのはずだったんだ、昨日までは。

もはやそんな小さな悩みなどは、季節外れの春風によってどこかへ吹き飛ばされて、脳内には一面のお花畑が咲いていた。

実は、人生初の彼氏が出来たのです。

中学一年生の夏休みという一大イベントが、突如として非常に尊いものに思えてくる。

葉月夏くんは、予測がつかない存在だ。

言動が読めなくて振りまわされる予感がするけれど、結局はそんなところが好きなんだ。

ドキドキしてハラハラしてキュンとくる恋。

いえ、そんな夏がやって来そうです。