現にわたしは、強制的に週末を2人と過ごすことになっている。
目的はもちろん例の件。
フードコートには冷房がガンガンに効いているはずなのに、何故かわたしの体は熱かった。
「そもそも桜井くんと三浦ちゃんの関係ってなに?家が隣の幼馴染とか?」
「いや…、初対面でした。」
「え、あ、はぁ?意味わからん…、」
抹茶パフェを頬張る広瀬さんがわたしの言葉に眉を顰める。
でも、確かに考えてみればそうだ。
初対面の人と一緒に住んでいるなんて珍しい話。
けれど、同居をすることになった経緯などについては、あまり触れられたくなかった。
……というか、わたしが話したくなかった。
「同居はじめてどれくらい経つんですか?」
話の展開を違う方向に持っていってくれたのは、隣から聞こえる案外ハスキーな声。

