桜井くんはそのまま「テレビ録画するの忘れてたわ」とかなんとか言いながら去っていくけど、こっちはそんな軽く済まされる事じゃない。
両隣の2人に目を配ると、予想通りの顔だった。
「……え、待って。今のって前に来てたあの子だよね。なんだっけ、桜田くん?」
「えー、っと……桜井です」
「あっ、そう。」
「え、あの、三浦さん。それ何ですか。」
穂乃ちゃんが指すのはわたしの手の中にある合鍵。
広瀬さんも本当に聞きたいことは同じだろう。
だってほら、
「直球に聞くけどさ、」
「はい…」
「三浦ちゃん、あのイケメンと同居してんの?」

