時計を見ると4時半を過ぎたところだった。 バイトは5時からで、ここから30分かかるかかからないかくらいだから …… 「うわぁあっ。ほんとだ間に合わないっ」 「ほら、はやく行けよ」 「は、はい!…… あっ、桜井くん!来たらダメですからね!!」 玄関からリビングに向かって声を飛ばすけれど、返ってくるのは気の抜けた返事だけ。 来たら緊張して仕事なんて出来ない気がするよ。 けれど、もう桜井くんを説得する時間なんて残ってないので、駅へと全力疾走するしかなかった。