「う、あああっ…!」
「はあ?」
___________ベチャッ
顔面に乗せられたタオル。
「待って」という暇もなかった。
しかもなんで顔の上なの?
普通はおでこに乗せるもののはず。
「、うっ」
それに、冷たい。恐ろしく。
タオルからこぼれた滴が首元に当たって心臓が止まるかと思った。
わたしは無言でタオルを顔からどけて状態を起こす。
その際に頭がクラクラしたが、関係ない。
今のわたしは体調不良よりも桜井くんの行動に頭がクラクラ来る。
「タオルはちゃんと絞ってください!それと、冷たい!」
それを聞いた桜井くんは、わたしがいちばんよく知っている「はあ?」と言う言葉を端正な顔で語っていたのだった。

