「やったー」 「めちゃくちゃ棒読みじゃないですか!ねえ!ほんとに食べたいんですか!」 「だから辛いの食えないって言ってんだろ」 その発言とともに、キムチ鍋の素を商品棚へと返してしまう。 「やだ…もう許さない……明日のご飯は辛ラーメンです…」 「うるせえよ」 買い物カゴにちゃんこ鍋の素を入れて、レジへと向かう桜井くん。 このとき、うずくまるわたしのお腹を抱えて担いだのは恥ずかしかった。 「……待って、まだです。辛ラーメン買わなきゃ」 「だからうるせえって」 . . .