銀色ハウスメイト




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……バカなのだろうか、わたしは。



初めてきた場所なんだから、どこに自販機があるかなんて知らないし、そもそも喉が渇いていたわけでもない。


でも、さっきは足先から指先から頭のてっぺんから、どうしても桜井くんの側にいられなかった。





……だからって。


知らない場所の人混みで後先考えずに走り出したら、迷子になることくらいどうして考えられなかったんだろう。





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「はあ……、どこ?」




ひたすら走ってやっと我に返ったついさっき。


後ろを振り向いても当然桜井くんはいなくて、自分がいまどこにいるのかも分からなくなっていた。




お祭りってどうにも同じような景色ばっかりで。


どこを見ても明るい屋台とたくさんの人がいるだけ。




……来たときよりも人が増えてるなあ。