「ねぇ、桜井くん」
「なに」
「クレープ食べたい…」
「は、」
ラムネの屋台まではあと少し。
どうしてさっき通ったときに気がつかなかったのだろう。
ああ、そっか。
あのときはラムネを見つけることしか考えてなかったからだ。
けれど、クレープを見つけてしまった今。
「た、食べたい…」
ブルーベリーにチーズとかアイスにオレンジとか、好きな物ばっかりだ。
それに、このいい匂い。
目を輝かせないことの方が無理だった。
「食えばいいじゃん」
「でも…、さすがにカロリーオーバーかもしれないです…」
最初はあんなに意気込んでいたけれど、やっぱり乙女である以上、そこは気になる。
確実に今日のわたしは食べ過ぎだ。
「むしろもっと太れば。何キロなんだよ」
「なっ!デリカシー!!」

