部活が終わって玄関まで急いだ
「おつかれさま」
彼が待っててくれた
水瀬さん?…だっけ?
一緒に玄関を出た
ふたりで傘を開いた
「ひなたー!バイバイ…
また明日ねー!」
友達が横を通った
「おつかれ〜!バイバイ!」
「少し会わなかっただけなのに
なんか、変わったね」
彼が私に言った
「え…なにが?」
「観月さん」
「あ、私の名前…なんで…」
「数学のワーク
オレのカバンに入ってた
ごめんね、間違って持って帰った」
「あ!それも
お礼言いたくて!
提出してくれてありがとう」
「うん
困ってるかな…って」
「ずっとお礼言いたくて
探したけど、名前もわからなくて…」
「探してくれたんだ…」
彼が笑った
そーだ…
「水瀬、さん?
さっき先輩が…」
「あー、オレ、水瀬陽翔
今更だけどね…」
「あ、私、観月、ひなた」
「…観月ひなた…
ワークに書いてあったから、知ってる」
「あ、そーだ…」
「笑った
観月さんが笑ったの
初めて見た
よかった」
そう、これも
笑えるのも
キミのおかげなんだ
「ありがとう
きっかけ作ってくれて!
部活に入ったら友達もできて
学校が楽しくなった」
「よかったね」
「水瀬さんのおかげ
お礼言いたくて…
ありがとう!」
「お礼なんて、別にいいけど…
よかった笑顔見れて」
そんなこと言われたら…
「さっき先輩が
水瀬さんて、すごい人だって」
「すごい?」
「うん、なにかしたの?」
彼がまた笑った
「別に、なにもすごくないけどオレ
…
ただ…
ホントは時期生徒会長だったんだ」
「え…?」
「2年の時にはもぉ決まってて
副会長やってたんだ
…
4月の入学式
新入生のみなさん
ご入学おめでとうございますって
挨拶する予定だったのにな…」
「え!じゃあ、ホントは3年生なの?
じゃなくて…3年生なんですか?」
「急に敬語使わなくていいよ」
私、すごい失礼じゃない?
「でも…」
「今更じゃん…」
「だって…しかも、時期生徒会長だった人に」
「結局、違うから…」
彼は残念そうに言った
ホントはやりたかったんだろうな…
何か理由があったのかな
「オレ、この学校が大好きで…
…
楽しくないって思ってる人がいると
気になるんだ
…
この学校を好きになって
この学校でよかったって思って
卒業してほしい
…
だから
キミを見た時
助けたかった」
助けたかった…
そぉ
私は誰かに助けを求めてた
「おつかれさま」
彼が待っててくれた
水瀬さん?…だっけ?
一緒に玄関を出た
ふたりで傘を開いた
「ひなたー!バイバイ…
また明日ねー!」
友達が横を通った
「おつかれ〜!バイバイ!」
「少し会わなかっただけなのに
なんか、変わったね」
彼が私に言った
「え…なにが?」
「観月さん」
「あ、私の名前…なんで…」
「数学のワーク
オレのカバンに入ってた
ごめんね、間違って持って帰った」
「あ!それも
お礼言いたくて!
提出してくれてありがとう」
「うん
困ってるかな…って」
「ずっとお礼言いたくて
探したけど、名前もわからなくて…」
「探してくれたんだ…」
彼が笑った
そーだ…
「水瀬、さん?
さっき先輩が…」
「あー、オレ、水瀬陽翔
今更だけどね…」
「あ、私、観月、ひなた」
「…観月ひなた…
ワークに書いてあったから、知ってる」
「あ、そーだ…」
「笑った
観月さんが笑ったの
初めて見た
よかった」
そう、これも
笑えるのも
キミのおかげなんだ
「ありがとう
きっかけ作ってくれて!
部活に入ったら友達もできて
学校が楽しくなった」
「よかったね」
「水瀬さんのおかげ
お礼言いたくて…
ありがとう!」
「お礼なんて、別にいいけど…
よかった笑顔見れて」
そんなこと言われたら…
「さっき先輩が
水瀬さんて、すごい人だって」
「すごい?」
「うん、なにかしたの?」
彼がまた笑った
「別に、なにもすごくないけどオレ
…
ただ…
ホントは時期生徒会長だったんだ」
「え…?」
「2年の時にはもぉ決まってて
副会長やってたんだ
…
4月の入学式
新入生のみなさん
ご入学おめでとうございますって
挨拶する予定だったのにな…」
「え!じゃあ、ホントは3年生なの?
じゃなくて…3年生なんですか?」
「急に敬語使わなくていいよ」
私、すごい失礼じゃない?
「でも…」
「今更じゃん…」
「だって…しかも、時期生徒会長だった人に」
「結局、違うから…」
彼は残念そうに言った
ホントはやりたかったんだろうな…
何か理由があったのかな
「オレ、この学校が大好きで…
…
楽しくないって思ってる人がいると
気になるんだ
…
この学校を好きになって
この学校でよかったって思って
卒業してほしい
…
だから
キミを見た時
助けたかった」
助けたかった…
そぉ
私は誰かに助けを求めてた



