僕の意志が彼女を引き寄せたんだ。
過去に夢で見た、ゆずきとの出会いの場面。
僕はそれを小説にした。
ああ、ゆずき。
君が傍にいたら、きっと僕の人生を照らしてくれるだろうに。
ゆずき――。
枕の横の目覚まし時計に目をやると、すでに午前零時を回っていた。
もっと、ゆずきのことを書き続けたい。
夢で見た場面も、それからまだ見ぬ彼女との未来も。
明日はたしか数学の課題テストがあった気がするけど……そんなこと、もう知るか。
明日は明日の風が吹く!
僕は心で名作映画のきめ台詞を叫んだ。
ふたたび両手でスマホを操作する。
