「そんなん気のせいだって」
「いや、間違いなく感じた」
「バレたか」
「バレバレだよ」
 さすが小学校からの腐れ縁。あれ、二音で僕の真意を読み取る男。
 たしかに思ったよ。自分のプレー動画をSNSで世間様にお見せできるほど僕は厚顔無恥じゃないと。
「女子にも人気あるんだろ、あれ」
 僕がまた、あえて「あれ」と言うと、
「なかなかほっといてくれないんだよ」
と楓が飄々と言った。
「また、ぬけぬけと」
 悔しいが、実際のところかなりの再生回数を誇っているようだ。
もちろんこいつが異性の目を気にしていないのは知っている。