クリスマスも お正月も 返上で 勉強するという早苗。


邪魔になっては いけないと 思っても

俺達は 会わずには いられなくて……


クリスマスは 少し贅沢なレストランで 食事をして。


「合格したら もっと 高級な食事で お祝いしようね。」

「えー。プレッシャーかけないで。」


頬を膨らます 早苗が 愛おしくて。

俺は 自然と 笑顔になってしまう。


お正月休みは 早苗の部屋に ずっといて。

早苗が勉強する隣で 俺は 静かに過ごした。


「雅也。ゴメンね。どこにも行けなくて。」

「いいの。俺は 早苗と一緒にいれば。」

「そうだ。明日 初詣に 行きたい。合格祈願も兼ねて。」

「うん。お守り 買ってこようね。」


俺は 早苗の部屋で 食事の用意をして

勉強する早苗を サポートした。


「雅也って 家庭的なんだね。驚いちゃった。」

夜は 甘く抱き合って 眠り。

俺の腕の中で 早苗は 呟く。


「1人暮らしが 長いからね。結婚しても 家事は半々にしようね。」

「えっ? 結婚って…」

「早苗 結婚しようね。って こんな 寝ながら ポロポーズって 失礼か。」

俺が 上体を起こして 早苗の顔を見ると

早苗の 大きな瞳から 涙が溢れた。


「ううん。すごく嬉しい。夢みたい。」

「俺だって 夢みたいだよ。早苗じゃないと 駄目だから…」

「雅也…」


「明日 勉強できなくなったら ゴメン。」

俺の指は もう一度 早苗の肌を 滑り始めた。