お互い 3年越しの思いは 熱くて。

俺達は どんどん 接近していった。


俺の日常は 鮮やかに 色付いていた。

「最近 寺内さん 絶好調ですね。」

船田にさえも 気付かれてしまうほどで。


「昇格したから。頑張らないとね。」

さりげなく 誤魔化しながら 笑顔になっていた。


俺達は 再会してから 時間が許す限り 会っていた。

それでも 離れている時間は 長くて。


仕事の後で 早苗を見た途端に 

俺は 笑顔が溢れてしまう。


「ごめん。待った?」

「ううん。私も 今 着いたばっかり。」

「行こうか。早苗 何食べたい?」

「雅也と一緒なら 何でもいい。」


職場で 見ていた早苗は クールで

気持ちを 表情に 出さなかったけど。


俺と 一緒にいる時は 笑顔が弾けていて。

素直に 甘えてくる早苗が 愛おしくて。


早苗を送って 別れ際に 熱いキスを交わすと

早苗は 潤んだ瞳で 俺に しがみ付く。