川村は 早苗と 食事した後で

いちいち細かく 俺に 報告した。


「お前さぁ。嬉しいのは わかるけど。そんなに 全部 俺に話すなよ?岩瀬さんの プライバシーだって あるだろう。」

早苗の言動を 事細かに聞くことは

切なくて 苦しいから…


「そうか…?つい 嬉しくて。誰かに 話したくなっちゃってさ。寺内以外には 言えないからさぁ…」

「俺は 誰にも 言わないけど。岩瀬さんが お前だけに 話したこと 俺が 知ってたら 嫌だと思うよ。」

「そうだな…寺内って 優しいな。」

「ハハハ。せっかく 岩瀬さんとの デートなんだから。お前1人の胸に 閉まっておけよ。」


早苗のことは 俺だって 気になるけど。

川村の口からは 聞きたくない…


俺は 早苗が 川村の強引さに 引っ張られて

食事に 付き合ったと 思っていたけど。


早苗も 川村との時間を 楽しんでいるようだから。


これ以上 川村と 親しくなる早苗を

見ることは 辛かった。