俺は家の中に入った後、椅子に座り手紙を開けた。



「聖也へ
いつもありがとう」



という短い文章。


いつも消極的な月乃らしいか。


俺は、ふっと笑ってその手紙を裏返す。



「あっ……!」



裏側に書かれてあった文字が目に飛び込んできた瞬間、俺は息をのんだ。



「アイラブユー」



「アイラブユー、か」



俺は窓の方へ行き、月を眺める。



「月乃。月が綺麗ですね」