「すぐに駆け寄って、
抱きしめたかった。
俺がいる、って
大声で言ってやりたかった。」
志樹君は、少しずつ思いだしながら
悔しそうに表情をゆがめた。
「なのに、できなかった」
自嘲気味に、ふっと息を吐くようにして笑う。
「俺の方がずっと凪のことを好きだ、って。
凪を世界で一番大切に思ってるのは俺だ、って。
言ってやりたかった」
『志樹くん...』
「購買のミルクコッペパンが好きで、
走るの早いクセに球技が苦手で
外階段の3段目に座るのが好きで。
そんな凪を泣かせるのなら
二度と目の前に現れるな、って。
カズキ先輩に言ってやりたかったのに、
言えなかった...」
うつむいた志樹君は
片方の手の拳を握りしめていた。
抱きしめたかった。
俺がいる、って
大声で言ってやりたかった。」
志樹君は、少しずつ思いだしながら
悔しそうに表情をゆがめた。
「なのに、できなかった」
自嘲気味に、ふっと息を吐くようにして笑う。
「俺の方がずっと凪のことを好きだ、って。
凪を世界で一番大切に思ってるのは俺だ、って。
言ってやりたかった」
『志樹くん...』
「購買のミルクコッペパンが好きで、
走るの早いクセに球技が苦手で
外階段の3段目に座るのが好きで。
そんな凪を泣かせるのなら
二度と目の前に現れるな、って。
カズキ先輩に言ってやりたかったのに、
言えなかった...」
うつむいた志樹君は
片方の手の拳を握りしめていた。

