心の欠けら

「お待たせ─!!」
紫と有恵がタイミング悪く戻ってくる


「ここからバスに乗って20分くらいだってさ…ってど─した?理人?」

俺はまた紫に邪魔された気持ちで不満顔だった

「別に…」


「理人!行こ」
有恵が俺の腕に自分の腕をからませてくる

そしてそのままぐいぐいとひっぱられてバス停まで行く

不意に見た有恵の顔はすごく悲しそうな顔をしていた
「何?ど─した有恵」

「えっ!?
あ……何かね、紫さん春陽先生に本気みたい!応援してあげたいなと思って」

そっか…紫本気なのか

「ねぇ理人も紫さんに協力してあげようよ」
有恵が俺の顔を見ながら腕に力を入れる



俺は
答えることが出来なかった……