碧の手を思いっきり振り払おうとしても
強く握られた手は振り払えなくて
「離して!離せよ!!!」
「お前のここ泣いてんぞ」
そう言って腕を離して私の胸元に拳を当ててきた
ピンっと張っていた私の心の糸は切れて、気付けば
私の目から一筋の涙が流れていた
体の力が抜けしゃがみこんでしまいそうになった時
碧が私を抱き締めてくれた
声はでないままただひたすら涙だけが溢れて
碧の胸に顔を埋めて落ち着くまで碧は待ってくれた
それから、私はその日から碧の家に居座ることになった
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