少しして中からでてきた黒川は何やら両手に
いっぱい持っていた。
何なのか分からずその手にあるものを見ていたら
「その格好じゃ入りずれぇだろ。」
そう言って私の太ももに乗せ地面にはサンダル
「これ……いいの?」
「いいから渡したんだろ」
少し恥ずかしそうに頭をガシガシかいて、
私をバイクから降ろしたあと後ろを向いてくれていた。
渡された物…それは学校の体操着と思われるものだった
男物なだけにサイズはぶっかぶかで、短パンなんて
手で持っておかないとずり落ちてくる。
「もういいよ、黒川くんありがとう」
「おう」
バイクを停めたところも倉庫らしき建物の裏側で
普段誰も来ないようなところだったためすぐに着替えは済んだ。



