私は、150cm丁度の体重は40kgくらい。
軽くはないと思うけどな…

そんなことを考えていると前から


「行くぞ?しっかり掴まっとけよ」

返事をするかのように腰にギュッと腕を回す。


すると風がぶわっとなり


「ングッングッ」

だめ、息が出来ない!!
ばか!息ができるように走ってよ!!

手で鼻元ガードしたいけど、スピードが
早く飛ばされそうに思え手が腰から離せない。


おでこを柊優の背中に顔に来る風をなんとか
ガードしようと必死だった私に柊優は
気付いてくれたのか少しスピードを緩めてくれた。


その何気ない優しさに私は少し頬が緩んだ。

それから少しした頃人通りが少なく
何も無い開けたところに1箇所
綺麗に整地されたところに建物があった。
そこには数台のバイクがあり、私は少し…
いや、かなり不安になった。

何されるのか、その奥にはどんな光景が
広がってるのか怖かった。


そんな不安をかき消すかのように、
優しく私に声をかけてきた柊優。


「安心しろ」

そう言うと私をバイクから降ろして
そのまま私の腕を引き入口まで向かう。


ーードクッドクッドクッ


安心しろなんて言われても知らない場所、
知らない人達の所に連れてこられる私の身にもなって欲しい。


忙しく私の心臓は鳴り続け不安な思いだけが増す。