「別に…寝転がってるだけ」


「ふーん、名前は?」


「……」


名前を言う必要がない、返事をするのが
めんどくさくなり私は無視した。


「俺は、春山柊優(ハルヤマ シュウヤ)よろしく!」


「…………沢口」


「下は?なんて名前?」


「莉沙、沢口莉沙」

別に教える必要はないけど、
さっきのこともあり、名前を教えてくれたため
私も名前を言った。


「おい、しゅーや?そろそろ行くべ」

チラッとみると赤髪の顔が整った男がいた。
その男は芝生に座っていてこちらをじーっと見ていた。


「どうせ暇なんだろ?ついてこい!」

そう言い柊優は私の腕を掴み歩き出した。


「え、ちょ!」


「おいおい、その子も連れてくんか」


「だめか?」


「…いやー、まあ…俺はいいけどよ」

そんな訳の分からない会話が私の前でされて
余計に戸惑う私。