惨めですごく情けなく思えた。
服を着て、整えてからドアを開けて、
一礼して私は立ち去ろうとすると、
男に腕を捕まれさっきのことを思い出し
私の心臓は一瞬にして跳ね上がった。


ドクッドクッドクッドクッ…



「離して…」


「これ、俺の番号なんだけど、
番号登録してもらえばnineも追加されるから
いつでも連絡ちょうだい」


「いらない、私には必要ない」


「まあ、いいから、お守りとしてでも
いいからさ、持っててよ」


お守りとか意味のわからないことを言いながら、無理やり
その紙を握らせて男はさっきの部屋に入り
掃除し始めた。


そのまま私は元々使っていたカラオケの部屋に戻り
男がいるあの家には帰りたくなくて
そのまま夜を過ごした。