神様にも祝詞 かみさまにものりと


「誰も信じてなかったね
私たちのこと…」



「あぁ…
オレ変な人扱いだったし!

きっと
ファン、減ったな…」



「モテるもんね…ジン」



「別に…

アイツ、リトのことかわいくなったとか
言いやがって…

しかも、若干…て、ムカつく

オレのだって言ってんのに…」



「きっと私がジンに不釣り合いなんだと思う
だから、みんな、信じない…」



「そんなことない

だって
神様が決めたんだから…」



「寝てる時だけじゃなくて
起きててもブスだし…」



「あ、気にした?

リトにいいもの見せてあげる…」



ジンがスマホを開いて

私に見せた



「なに?」


私の寝顔の写真だった


「もぉ…こんなの撮らないでよ…」



「ほら…
あと、コレも…」


私の写真ばっかり…



「いつ撮ってたの?
やめてよ…」



「コレとか、かわいくね?」


え…

かわいい?



ドキン…



「コレも…コレも…」



「何枚撮ってんの?
アルバムとか保存してないでよ」



「だって…
全部、オレしか知らない、リト
かわいい…」


ドキン…



「ブスって言ったくせに!」



「アレは、
アイツらにリトを取られたくなかったから!」



ドキン…


ジンと目が合った



ドキドキ…

ドキドキ…

ドキドキ…