神様にも祝詞 かみさまにものりと


ジンの足が止まって

ジンの声がした



「リト、泣くな…

あと…
あんなとこで言うな…

神様だけじゃなくて
みんなに聞こえてただろ…」



「…ごめん…ジン…」


私の泣き声が暗い道に響いた



「リト、泣かなくていいから…

あと…
願いごと、訂正できないって…」



「…じゃあ…
願いごとなんてかなわなくていいから…
ずっと、ジンの近くにいさせて…」



「じゃあ…
オレの願いもかなわないじゃん…」



「ごめん…
ジンの…?願い…?」



「うん
リトの願いがかないますように…って
さっき言ったろ!」



「だって…
じゃあ…どぉしよう…」



「リトの願いごと
訂正しなきゃいいよ…」




好きな人と、両思いになれますように…


ジンと、両思いになれますように…



ドキ…

ドキ…

ドキン…




「え…?」



顔をあげたら

ジンと目が合った



ドキドキ…ドキドキ…



「訂正とかするヤツいるんだね
オマエぐらいか…」


ジンは怒ってなかった


優しい顔だった



「え…」



ドキドキ…ドキドキ…ドキドキ…




「オレも、オマエが、好きだから…

だから、訂正しなくていい


訂正されたら…両思いになれない」



「え…?」



「何回聞き直すの?

オマエ
耳が悪いの?
頭が悪いの?」



ジンの背が高くて

声が遠くてよく聞こえなかった



それから

ジンの言ってることがよく理解できなかった




「どっちも…」



「じゃあ、わかりやすく言うから…」



ジンが私の目線に合わせてくれた


ドキ…

ドキ…