「で、何をするの?」

放課後、拓也に誘われて、拓也の家に遊びに来た光は拓也に問いかける。

「じゃあ、スマブラでもしよう!」

ゲームをセットしながら、拓也は言った。

「おけ。またジュースをかける?」

リモコンを手にした光は、ゲームの電源を入れて問いかける。

「そーしよー!」

キャラ選択画面まで操作して、お互いにキャラを選び始めた。

「名前、変えるか~」

光は、プレイヤー名を『ひかる』に変える。すると、拓也も名前を打ち始めた。

その名前は『はバカ』。繋げて読むと、『ひかるはバカ』。

「酷いな!お前……とりあえず、始めるよ」

「ん。オッケー」



「負けた……」

ステージの外に放り出された拓也は、ステージに復帰しようとすることなく落ちていく。

「諦めるの早……って、目の焦点合ってない!怖いわ!」

拓也の顔を見た光は、すぐにツッコミを入れた。

「光、強い……家族の中では、俺が1番強いのに……」

「……へへっ。じゃあ、約束通りジュースよろしくね!」

光は、拓也に明るく笑ってみせた。



「今日も楽しかったなぁ……」

布団に入った光は、ポツリと呟く。

「明日は、どんなことがあるんだろう。楽しみだ……」

明日のことを考えながら、光は目を閉じた。