……でも、ここまで来たんだから…。


勇気を振り(しぼ)ってインターホンを押した。

ピンポーンと音が鳴り、カメラの上のライトがパッと点く。

その光が(まぶ)しくて目を細め、手でその光を(さえぎ)る。

しばらくしても声が聞こえず、もう一度鳴らそうか帰ろうか迷っていると

ガチャと音がして玄関ドアが開いた。


「あれ?神楽さんじゃん。どうしたの?」


顔を覗かせたのは、副会長だった。