──何で、こんなことになってしまったんだろう…。


「ね!神楽(かぐら)ちゃんは、何頼むー?」


騒がし過ぎて、声が聞き取りにくい。

何回かあたしを呼んでくれていたらしい椿(つばき)ちゃんが

メニューをメガホン代わりにして叫んだ。


「あ…、えと…。じゃあ、ジンジャエールで…」


「オッケー!じゃあ、次──」



ちゃんと笑えてたかな?


顔が引きつっている気がして、両手で頬を撫でる。

目立たないよう、居心地の悪いソファでなるべく小さくなった。