「アキちゃんへのキミの気持ちが本気だってことは信じるよ」


私は前置きをすっ飛ばし、すぐに本題に入りました。


一刻も早く、彼の思い違いを正してあげたいと思ったからです。


「キミの秘密を全部語してくれないかな」


「話したところで、信じてもらえるんでしょうか」


「信じるよ」


そういったあと、ほんの少し静寂が私たちを包みました。


聞こえてくるのは、川の向こうを走り去る急行電車の音だけです。


走行音が西へ消えてやむころ、彼が重い口を開きました。