「ちょっとちょっと、美月?どうしたの?」

「あ、桃華。なにが?」

「あんなに真面目な美月が、授業中考え事なんて…。」

「あー、うんちょっとね…
ノート集めてくる」

「うん、行ってらっしゃい」

桃華、心配してくれてるな…。

私がマスクしてる理由を知ってるのは、桃華だけだから余計に心配してくれているのかもしれない。

「ノート集めてるからもらって良い?」

全員のノートを集めて、職員室に持っていく。

「重…」

こんなか弱い女の子にノート集めさせるなんて、どう言う神経してるんだ!

…なんて

私が悪いんだけど。

「美月ちゃん!」

ん?

「あ、チャラ…よ、吉岡くん。
どうしたの?」

危ない危ない。

チャラ男って言いそうになった。