それから、吉岡くんは関わって来なくなった。

うざいくらいの挨拶も、マスクに突っかかることも、話しかけてくるのも…

それはそれは気味悪いくらいに。

これでいいはずなのに、

なんだろう、このモヤモヤ感。

「そういえば、どうでもいいんだけどさ、
吉岡くん、なんか最近元気なくない?」

「まぁ確かにね」

お昼休み、屋上でお弁当を食べながら

それとなく、桃華に聞いてみることにした。

おかしくなったのは、桃華から私の話を聞いてからだから。

何か知ってるかな?

「そんなに気になるの?」

「はっ?!全っ然気になってないけど!
ゲホゲホッ!」

思わず、飲んでいたカフェオレを吹き出してしまった。

「相変わらず、嘘下手だよね〜」

桃華には敵わない…

「そりゃ、毎日うざいくらい話しかけられてたのに、急になくなったら気になるでしょ…」

「そうだね〜」

断じて好きとか、そういうんじゃなくて。

ただ、心配なだけ。