本気でキミに恋をした(不定期)



家についた私はある雑誌を探していた。


「えっと、あ!あった!」


探していた雑誌が見つかりつい大きな声が出る。


男の子が可愛いと思う仕草や行動を掲載している雑誌だ。


友達から貰って全然使うことが無かったから引き出しの奥に閉まってあった。


私は使っていない雑誌のページを目を凝らしてゆっくりと読んでいく。


「なるほど、ここは自分から思いっきり行った方がいいんだ...」


私には無理があるような事ばかり書いてあったけどせっかく花火大会に誘ってくれたんだし可愛い仕草の1つや2つくらい覚えたい。


「て、何やってるんだろう。花火大会なんてまだまだって言ってたの私じゃん」


浮かれているのは私の方だった。


それから雑誌をまた奥にしまい込んで明日のことを考える。


そう言えば一緒に登校しようって誘ってくれてたんだっけ。


鏡を見ると気味悪いほどにやけている自分がいた。


「も〜!こんなじゃ全然可愛いくなれないじゃん!」


自分の手で頬を叩いていると部屋の隙間から覗いている影に気がつく。


「なにしてるの?」


「ちょっと!勝手に部屋覗かないでって言ったじゃん!」


私は思いっきり扉を閉めると大声を出して疲れたのか地面に座り込む。


「はぁ...」


ため息と共に明日の髪型を考えていた。