「由美、ちょっといい?」
 
 
放課後、司は私の所に来て声をかけくる。 
 
 
「うん」
 
 
会話のないまま私の家の道のりを歩く。 
 
 
「…由美、この前はごめん。許される事じゃないけど、ほんとにごめん」
 
 
司は真面目な顔をして謝ってくる。 
 
 
「司…いいよ。私も悪かったし。それに…話さない方がつらかった」
 
 
私は司に抱きついた。 
 
 
それまでの時間を埋めるように。