「だったら婚約者だと自覚させるまでだ。 今まで遠慮してたが、俺が怖くないならその必要はないよな」
侑斗の手が梨乃の髪を掴み、その手触りを楽しむ。
額は変わらず重なったままだ。
梨乃は少しでも距離を取ろうとするが、背中の冷蔵庫に邪魔され、逆にいっそう侑斗が近づいてくる。
視線を避けるように顔を横に向けるが侑斗の吐息が頬にかかり鼓動が激しくなるばかり。
「あの、私は……ただ婚約者の振りを。ご両親がお見合いを諦めるためにって……」
まともに侑斗の顔が見られず薄く目を開けて力なくそう言っても、侑斗はくすりと笑って取り合おうともしない。
梨乃の手を掴み動きを阻む。
「侑斗さん、どうして……?」
全身で侑斗の体重を感じ、梨乃は足元から力が抜けてくずおれそうになる。
それに気づいた侑斗が梨乃の腰を支えて抱き寄せた。
飛び込むように侑斗の胸に体を預けた梨乃の体が一気に熱を帯びた。
「婚約者の振りというのが気になるか? だったら――」
「あ……」
梨乃の耳元をくすぐるような侑斗の甘い声が突然途切れ、梨乃と侑斗は顔を見合わせた。
リビングからスマホの着信音が聞こえてきたのだ。
侑斗の手が梨乃の髪を掴み、その手触りを楽しむ。
額は変わらず重なったままだ。
梨乃は少しでも距離を取ろうとするが、背中の冷蔵庫に邪魔され、逆にいっそう侑斗が近づいてくる。
視線を避けるように顔を横に向けるが侑斗の吐息が頬にかかり鼓動が激しくなるばかり。
「あの、私は……ただ婚約者の振りを。ご両親がお見合いを諦めるためにって……」
まともに侑斗の顔が見られず薄く目を開けて力なくそう言っても、侑斗はくすりと笑って取り合おうともしない。
梨乃の手を掴み動きを阻む。
「侑斗さん、どうして……?」
全身で侑斗の体重を感じ、梨乃は足元から力が抜けてくずおれそうになる。
それに気づいた侑斗が梨乃の腰を支えて抱き寄せた。
飛び込むように侑斗の胸に体を預けた梨乃の体が一気に熱を帯びた。
「婚約者の振りというのが気になるか? だったら――」
「あ……」
梨乃の耳元をくすぐるような侑斗の甘い声が突然途切れ、梨乃と侑斗は顔を見合わせた。
リビングからスマホの着信音が聞こえてきたのだ。

