「マンションのコンシェルジュも梨乃は俺の婚約者だと理解してる。気を遣わずに過ごせ。あ、休みの日にでも俺が気に入ってる近所の店に連れて行くよ」
「また婚約者って……ご両親以外に広めるとあとあとややこしくなると思うんですけど」
梨乃はこれまでとは違う意味で泣きそうな顔をし、ぶんぶんと首を横に振った。
家族以外の人にまで誤解を招く言葉は口にしない方がいい。
「コンシェルジュさんならまだいいとしても、さっきもホテルの従業員がいるのに私たちの関係が誤解されるような言葉を連発してましたよね。それは……困ります」
ただでさえ女性従業員たちからの嫉妬混じりの視線に辟易しているというのに、これ以上誤解が広がれば仕事に影響が出る可能性もある。
「ほんとに、面倒です」
梨乃の足取りが次第に重くなり、侑斗は立ち止まった。
「なにかあれば、俺が守るしうちの弁護士にも動いてもらうから安心しろ」
「弁護士……」
梨乃の生活にはなじみのない言葉だ。
改めて自分はこの先侑斗とうまくやっていけるのだろうかと心細くなった。
「また婚約者って……ご両親以外に広めるとあとあとややこしくなると思うんですけど」
梨乃はこれまでとは違う意味で泣きそうな顔をし、ぶんぶんと首を横に振った。
家族以外の人にまで誤解を招く言葉は口にしない方がいい。
「コンシェルジュさんならまだいいとしても、さっきもホテルの従業員がいるのに私たちの関係が誤解されるような言葉を連発してましたよね。それは……困ります」
ただでさえ女性従業員たちからの嫉妬混じりの視線に辟易しているというのに、これ以上誤解が広がれば仕事に影響が出る可能性もある。
「ほんとに、面倒です」
梨乃の足取りが次第に重くなり、侑斗は立ち止まった。
「なにかあれば、俺が守るしうちの弁護士にも動いてもらうから安心しろ」
「弁護士……」
梨乃の生活にはなじみのない言葉だ。
改めて自分はこの先侑斗とうまくやっていけるのだろうかと心細くなった。

