「K大に脳の研究の中でも味覚に関して有名な教授がいて、あいつはラーメンのためにその教授の下で学びたい一心で地方から出てきたんだ。最初はどこまでラーメン好きなんだよって呆れた」
当時の出来事を思い出したのか、侑斗はくすくす笑う。
「でも、ひとつの目標に向かって突き進むって素敵ですね。そのおかげでこうしておいしいラーメンが食べられて幸せな気持ちになる。世のため人のためですね」
「大げさだな。だけどたしかにあれだけ客が来るんだから、世の中に役立ってるんだろうな。一点集中ってのはすごいと思うよ」
梨乃は侑斗が人を誉めるのを初めて聞いたような気がした。
同居が始まって以来その押しの強い性格と自信あふれる言葉ばかりを耳にしていたが、中村に一目置いているとわかる今の声音にはそれ以外のなにかが感じられた。
「中村と翔矢君、似てるんだ」
「翔矢が……ですか」
突然翔矢の名前が出て、梨乃は首をかしげた。
似ていると言われても、ふたりの共通点が思い浮かばない。
当時の出来事を思い出したのか、侑斗はくすくす笑う。
「でも、ひとつの目標に向かって突き進むって素敵ですね。そのおかげでこうしておいしいラーメンが食べられて幸せな気持ちになる。世のため人のためですね」
「大げさだな。だけどたしかにあれだけ客が来るんだから、世の中に役立ってるんだろうな。一点集中ってのはすごいと思うよ」
梨乃は侑斗が人を誉めるのを初めて聞いたような気がした。
同居が始まって以来その押しの強い性格と自信あふれる言葉ばかりを耳にしていたが、中村に一目置いているとわかる今の声音にはそれ以外のなにかが感じられた。
「中村と翔矢君、似てるんだ」
「翔矢が……ですか」
突然翔矢の名前が出て、梨乃は首をかしげた。
似ていると言われても、ふたりの共通点が思い浮かばない。

