幸いにも営業企画部の面々は皆、興味がないのか騒ぎ立てることもない。
単に仕事が忙しくて他人の噂に構っていられないのだろうが、それは梨乃も同様だ。
今はクリスマスシーズンのイベントの企画の追い込みで、残業続きの毎日に疲れていた。
「今日は昨日作ったシチューの残りでいいか……」
残業後、地元駅にようやく着いた梨乃の足取りは重かった。
終電より数本早い電車で帰ってきたが、すでに23時を過ぎている。
住宅街ということもあり、駅前には飲食店がいくつかあるだけで人通りも少ない。
街灯を頼りに梨乃は家路を急いだ。
「疲れた……」
ここ数日の忙しさは半端なものではなく、今日は昼食も取り損ねていた。
翔矢は学校が創立記念日で休み。久しぶりに両親の家に泊まりに行っていて明日は早朝に両親の家を出て、そのまま登校することになっている。
滅多にないひとりの夜。
梨乃は自宅までの徒歩20分道のりを、疲れた体でとぼとぼ歩く。
その歩みはかなり遅く、今日は30分以上かかりそうだ。
駅近のマンションに引っ越したいが、そうなると当然家賃も今以上になり、諦めざるを得ない。
単に仕事が忙しくて他人の噂に構っていられないのだろうが、それは梨乃も同様だ。
今はクリスマスシーズンのイベントの企画の追い込みで、残業続きの毎日に疲れていた。
「今日は昨日作ったシチューの残りでいいか……」
残業後、地元駅にようやく着いた梨乃の足取りは重かった。
終電より数本早い電車で帰ってきたが、すでに23時を過ぎている。
住宅街ということもあり、駅前には飲食店がいくつかあるだけで人通りも少ない。
街灯を頼りに梨乃は家路を急いだ。
「疲れた……」
ここ数日の忙しさは半端なものではなく、今日は昼食も取り損ねていた。
翔矢は学校が創立記念日で休み。久しぶりに両親の家に泊まりに行っていて明日は早朝に両親の家を出て、そのまま登校することになっている。
滅多にないひとりの夜。
梨乃は自宅までの徒歩20分道のりを、疲れた体でとぼとぼ歩く。
その歩みはかなり遅く、今日は30分以上かかりそうだ。
駅近のマンションに引っ越したいが、そうなると当然家賃も今以上になり、諦めざるを得ない。

