「指輪だよ指輪。とっくに用意してたんだ。まさか明日籍を入れてもいいって梨乃が言うなんて思わないだろ。もっと早く言っておいてくれよ」
侑斗は本気で拗ねているのかぐだぐだな声でそう言って、額をぐぐっと押し付けた。
「なあ、今から指輪を取りに帰ろう。籍は明日入れるにしても、早く梨乃の指に指輪をはめて俺のものだって安心したい」
「そんな子どもみたいなこと、翔矢も言いませんよ」
侑斗に振り回されるのに慣れているとしても、こんな深夜に、それも憧れのスイートルームの夜をあきらめろと言われ梨乃は顔をしかめて抵抗する。
「子ども……そうだな。まあそれでもいい。とにかく梨乃に指輪をーー」
「指輪は逃げません。私も侑斗さんから逃げないしくっついて離れません」
梨乃は部屋中に響く大きな声できっぱりと言うと、自ら侑斗の背中に両手を回し、ぎゅっとしがみついた。
「お、おい、梨乃……?」
「私は侑斗さんのものです。指輪なんて必要ありません」
梨乃の安全な暮らしと翔矢の学費。それがきっかけで侑斗との結婚を決めたせいで、今も侑斗は不安なのかもしれない。
侑斗は本気で拗ねているのかぐだぐだな声でそう言って、額をぐぐっと押し付けた。
「なあ、今から指輪を取りに帰ろう。籍は明日入れるにしても、早く梨乃の指に指輪をはめて俺のものだって安心したい」
「そんな子どもみたいなこと、翔矢も言いませんよ」
侑斗に振り回されるのに慣れているとしても、こんな深夜に、それも憧れのスイートルームの夜をあきらめろと言われ梨乃は顔をしかめて抵抗する。
「子ども……そうだな。まあそれでもいい。とにかく梨乃に指輪をーー」
「指輪は逃げません。私も侑斗さんから逃げないしくっついて離れません」
梨乃は部屋中に響く大きな声できっぱりと言うと、自ら侑斗の背中に両手を回し、ぎゅっとしがみついた。
「お、おい、梨乃……?」
「私は侑斗さんのものです。指輪なんて必要ありません」
梨乃の安全な暮らしと翔矢の学費。それがきっかけで侑斗との結婚を決めたせいで、今も侑斗は不安なのかもしれない。

