『家族のために一生に一度くらい面倒くさいこともしなきゃね。翔矢の学費は母さんに任せていいから、梨乃は気にしないでいいのよ。だから、侑斗さんが好きで幸せになれると思ったら結婚したらいいけど、翔矢の学費と引き換えに侑斗さんと結婚するなんてこと、ぜーったいにしちゃだめよ』
これまで見たことのない厳しい声で梨乃に言い聞かせる母の顔は、世間一般の母親そのものの顔。
実は母に頼ってもよかったのだと感じ、梨乃はこれまで家族のためにと踏ん張っていた体から力が抜けたような気がした。
侑斗からのサポートで経済的な不安はひとまずなくなっていたが、やはり申し訳なさを抱えていた。
負担してもらった費用はいずれ返さなければ、というプレッシャーももちろん大きかった。
それが母の奮起によって一掃され、梨乃は侑斗への思いに素直に向き合えるようになったとも感じている。
今なら侑斗のサポートがなくても、翔矢の学費だけでなくセキュリティに問題のない家での暮らしを始めることもできる。
そう、侑斗に頼らずともつつがない日々を送れるのだ。
「で、いつ結婚する?」
侑斗は梨乃を背中から抱きしめたまま、耳元にささやいた。
これまで見たことのない厳しい声で梨乃に言い聞かせる母の顔は、世間一般の母親そのものの顔。
実は母に頼ってもよかったのだと感じ、梨乃はこれまで家族のためにと踏ん張っていた体から力が抜けたような気がした。
侑斗からのサポートで経済的な不安はひとまずなくなっていたが、やはり申し訳なさを抱えていた。
負担してもらった費用はいずれ返さなければ、というプレッシャーももちろん大きかった。
それが母の奮起によって一掃され、梨乃は侑斗への思いに素直に向き合えるようになったとも感じている。
今なら侑斗のサポートがなくても、翔矢の学費だけでなくセキュリティに問題のない家での暮らしを始めることもできる。
そう、侑斗に頼らずともつつがない日々を送れるのだ。
「で、いつ結婚する?」
侑斗は梨乃を背中から抱きしめたまま、耳元にささやいた。

